兵庫県尼崎市にある医療法人伯鳳会はくほう会セントラル病院リハビリテーション部兼経営情報課課長の川端重樹さんにインタビューしました。
 先駆的な医療経営を実践されている伯鳳会で、現在は経営に携わる経営情報課課長としてご活躍です。
 経営視点をもつセラピストの川端さんに伺いました。

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◎川端さんの所属の病院はこちら
 医療法人伯鳳会はくほう会セントラル病院 

◎川端さんのプロフィール
【経歴】
2003年  医療法人朗源会 おおくまリハビリテーション病院
     リハビリテーション課入職
2005年  株式会社へ入職
2006年  株式会社 主任    
2009年  医療法人朗源会 おおくまセントラル病院
     リハビリテーション部入職
2011年 リハビリテーション部 主任
2015年  医療法人伯鳳会 はくほう会セントラル病院
     リハビリテーション部入職(経営移管)
2015年  リハビリテーション部 係長
2017年  リハビリテーション部 課長
2020年~ リハビリテーション部 兼 経営情報課 課長

◎現在の所属、役割やお立場をお教えいただけますか。これまでのご経歴もお願いいたします。

 医療法人伯鳳会はくほう会セントラル病院経営情報課兼リハビリテーション部課長として勤務しています。現在の役割は、病院全体の経営として財務、人事、設備、衛生管理などを行い、事務長補佐として従事しています。兼務でリハビリテーション部の運営を担っています。リハビリテーション部の日々の管理運営は、係長に権限移譲を行って、統括的な管理を役割として担っています。
 私の経歴ですが、2003年に理学療法士として当院の前身である病院に入職しました。それから3年目になる頃に、病院で実践してきたリハビリが退院後の患者さんの生活に実際役立っているのかと疑問に感じ、訪問リハビリを実施している株式会社に転職しました。
 株式会社では介護保険領域の事業を行っていて、そこでは理学療法士として訪問リハビリや通所でのリハビリだけでなく、管理者として、他の事業にも関わらせていただきました。
 そのような経験を、再度病院で活かすため、そして病院内で波及させるためにお声をかけていただき、再度元の病院へと再就職するに至りました。
 病院ではリハビリテーション部の主任として、フロアマネジメント及びリハ部人材教育を中心に活動をしてきました。
 2015年に病院が突然経営移管されることになり、その際にリハビリテーション部係長として、部の長を務めるように、移管先の法人より辞令がありました。そして、現在に至っております。

◎所属の病院、法人のご紹介(地域での役割、機能、特長など何でもPRしてください)をお願いいたします。

 伯鳳会グループは、3つの医療法人、3つの社会福祉法人、1つの有限会社のグループです。兵庫県、大阪府、東京都、埼玉県で主に医療介護福祉サービスを展開しています。各地で病院や介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、在宅系介護サービス、看護学校、理学・作業療法士養成校など多岐にわたる事業を運営しています。
 その中で、医療法人伯鳳会はくほう会セントラル病院は、兵庫県尼崎市の2次救急医療、外来医療、訪問リハビリ、通所リハビリを運営し、地域医療に貢献するように努めています。また、入院医療では急性期医療、リハビリテーション医療を担っています。病床は254床で、急性期66床、地域包括ケア病床48床、回復期リハビリ病床140床を有し、手術も積極的に実施しています。
救急から急性期医療、回復期リハ医療、外来や訪問リハなどの地域医療までシームレスかつ包括的に地域住民に対して医療を提供できる体制を整えるように努めています。

◎リハビリテーション部のご紹介をお願いいたします。

 当院のリハビリテーション部はスタッフ120名で、「その人らしい生活を営むことができる」ことを理念に、あらゆる手段を用いて患者様を支援しています。
 時代とともに変化するリハビリに対して、それを提供する人も一緒に変化することが重要であると位置づけ、ロボットや電気治療などの機器をいち早く導入し、研鑽を積み重ねてきました。 

 いくら時代が変化しても、どのような先進機器が世の中に出てきても、それを扱うのは「人」であり、「人」の成長を常に促進することは必須であると考えます。一人前のセラピストになるために、リーダーはマネジメント実践者となるために、そして臨床実習指導者にはよき教育者となるために、人材教育に力を注いでいます。
 知識も技術も心も優れた人材が豊富であれば、時代の変化に対応したリハビリテーションに適応でき、時代が変化しても変わらないマインドを持ち合わせ、患者様にとってよりよい医療を提供できることに繋がると考えています。

◎理学療法士になられた動機、きっかけをお教えください。

 私が理学療法士になったきっかけは、学生時代にスポーツで怪我に悩み、リハビリや日々のケアを自身が経験したことがきっかけです。現役を引退した後も、後輩チームに同行して学生チームトレーナーとして帯同し、人をケアすることに対して面白く感じました。
 しかし、人を診るということは、やはり無責任なことは言えないし、それが元で怪我をさせたり悪化させたりする可能性があるということも考えるようになりました。それであれば、そのような専門職に就き、しっかりと学び、経験を積みたいと考え、そのような職業を探した結果、理学療法士を知ることになりました。当時は今ほど理学療法士という職業が知られていませんでしたし、養成校も今のように豊富ではありませんでした。大学への進学を辞め、1年の勉強期間を得て、養成校に入学しました。

◎リーダー(役職)になりたてのとき、壁にぶつかったこと、それをどのように克服したのかをお教えください。

 2015年にリハ部の長となった時に、最も悩んだことがあります。それは、経営を成立させることと、現場のスタッフが活躍し、患者様によりよい医療を提供することのバランスをどのように取ればよいのか全く分からず悩みました。経営と現場は別物であると考えていたのだと思います。
 当法人は、様々な経営的手法を取り入れていて、常に業績を厳しく管理しています。私のそれまでの経験は、人材教育や現場業務の運営が中心でしたので、「業績」とはお金儲けであり、病院はお金が大事だと言ってくると思っていました。自分たちは、「よい医療を提供するための専門職であり、病院経営の道具ではない!」なんてことも考える時期もありました。
 そんなある日、理事長から学んだことがありました。その日を境に、考えが変化しました。

 「経営は目の前の状態を、いかに安定させるかが重要であり、これを怠ると明日にでも潰れることになる。それは、目の前にいる職員とその家族、そして我々の医療を必要とする多くの患者に対する責任放棄である。同時に、その安定の上に立って、発展を模索しなければならない。このことを疎かにすることは10年後には社会にとって不必要な存在となり潰れることになるだろう。これら2つ「安定」と「発展」の上に立って理念を掲げ、循環させることこそが最も重要である。」

 理事長からの教えは、今でも私の管理運営の基礎となっています。経営も現場も別ではないと明確に明示してくれた瞬間でした。こうして、「安定」と「発展」のバランスに意識を向けて向き合うことで、今も取り組んでいます。

◎リハビリテーション部でのご活動と経営情報課の課長としてもご活動されていますが、臨床と管理の両立のコツをお教えください。

 現在、私が臨床管理を直接行うことはありませんが、常に実践していることは、15名以内の側近を持つことです。側近といえば、何か御用聞きのように思われる方もいるかもしれませんが、それとは大きく意味合いが異なります。そもそも側近に選出する場合の判断基準は、「No」を言えるかどうかです。Yesしか言えない人は側近にはしません。ちゃんとNoが言える人は、自分の頭で考えることができる人ですから。
 次にNoの中に、建設的な意見具申が入っているかが重要です。ただ反対したいだけのNoもありますから、そのNoでは意味はありません。
 側近たちの能力を引き上げることで、多くの情報をもたらし、行動してくれます。
 その中で、側近たちの表情や行動は現場の状態を移す鏡のように反応してくれます。元気のないリーダーがいる部門は当然元気を出そうとはしません。ケアレスミスの多いリーダーの部門はケアレスミスを事前に気づくことはありません。常に日常の声掛けを怠らないリーダーがいる部門は、患者様やスタッフ同士の細かな気配りなどが行えています。
 したがって、私は側近たちの何気ない言葉や話し方、表情、しぐさ、行動を逃さないように観察し意識しています。会議中は会議内容よりむしろそちらの方が重要なくらいです。(これがリモートでは不便ですが)
やってはいけないこともあります。側近を不用意に飛び越えて現場に関わらないことです。側近たちが部下に他職種に尊敬され、信頼されることが何より重要だからです。「責任は負うが、手柄は渡す」を徹底することが大切だと思っています。
 
 経営管理では数字を多く扱います。経営で言えば財務諸表や病床稼働率など、リハでいえば人件費率や、単位数などです。この数字から事実を確認・分析するための定量評価と、そこから見える質の部分の定性評価を必ずセットで実践しています。定量評価の段階で、良し悪しを考えると、問題や数字が意味する重要な事が見えにくくなります。数字は起こっている現象をありのままに分析することが重要だと考えます。これを行った上で、何が課題か、それはどうして生じたのかなどを考えて改善や発展に活かしています。

◎リハビリテーション部を離れる際のエピソードやご自身の気持ちなどあればお教えください。

 元々、この話は大分前からいただいていたので、リハ部を離れること自体も計画には入れていたつもりです。
 現在、私は課長職ですが、私がリハ部を出なければ次のリハビリテーション部の課長職が生まれないと思うので、そういう意味では、その立場にならなければ権限や責任を持ってやる感覚というのはリアルには体験できないですよね。そのため、次にそれを渡すという意味でもチャンスがあれば出ようとは考えていました。

 ただ、葛藤はありました。私自身はチャレンジとして捉えているので良いのですが、それを誰に託すのか、今までやってきた意思をどう伝えたら良いのかという部分は今でも苦労しています。

 やはり、側近が耳にタコができるくらい説明して言い続けなければいけないということは常日頃思っていて、また同じことを言っていると思われるくらいでちょうど良いと考えています。今のリーダー達は4、5年経った頃なので、やっと自立して動いてくれるかなという気はしています。

◎リーダーとして、これだけは身に着けておいたほうがよい、経験しておいた方がよいと思うこと、その上でリーダーとして軸にしていることをお教えください。

 何か1つでも「自分にとってチームにとって組織にとって難しいし、面倒くさいけど、もし達成できたら凄くよいこと」を自ら掲げて、必ず成果を出すことを条件にして行動したことがあるかという経験だと思います。それは、リーダーは目標を指し示す人だと思うからです。「こうしよう!ああしよう!こうなるよ!ああなるよ!こうしたらよくなると思う!」なんて言う人だと思うので。
 もし逆のことを言う人がリーダーにいたら、そのチームは不運ですね。「価値あることはやってみる!」という思いと同時に、成果に責任を持つという緊張感の経験が、どんなことがあっても力になると思いますし、私も常に思っています。
 もう一つは、自身の状態を常に最高の状態に(特にメンタル)保つことに努力しているかが大切ではないかと思います。不機嫌なリーダーがいたら、その影響はよくないことは明らかですから。つまり、セルフマネジメントを疎かにするようなリーダーにチームやフロア、組織マネジメントはできないと思うのです。
ですので、私は元気を創る努力、機嫌をよくする努力、仕事を楽しむ努力、やりがいを生みだす努力、ネガティブ感情を活かす努力を惜しまないように心がけています。

◎ご経歴から、3年ほど前に経営学部で学ばれたと伺っております。大学に入学しようと思われたきっかけと、経営視点での大学で得たこと(修得したこと)をお教えください。

 セラピストの技術に優れた人が管理者になると思っていましたが、実際に長になってみるとマネジメントはそれとは別物であって、知識もスキルも理学療法と同様に学ばないとダメだと思ったのが大学に入学したきっかけでした。大学では、会計管理・財務管理・経営学・心理学など、学びとしては新鮮な事ばかりでしたが、最も学びになったのは、多くの経営者の方々も同じように悩んでおられたり、ずっと年上の方でも人生を考えておられたりしていて、その方々とケースを通して議論する中での、思考力でした。得た知識や情報をどう活かすかを考え抜く大切さを学びました。

◎最後に、自分を元気にしたいとき、どんなことをされていますか。

 ネガティブは、土曜日の午前中に集める習慣を大切にしています。どんなネガティブ感情が起こっても、その時間に郵送するイメージです。そう決めてしまうことで、随分冷静に対応できますし、仕事の効率も下がりませんので、今や欠かせない習慣になっています。
あとは…読書は好きです。食べるのは1日1食です笑(心理学的効果も狙っています)。車が好きです。

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【インタビュー後記】
 「元気を創る努力、機嫌をよくする努力、仕事を楽しむ努力、やりがいを生みだす努力、ネガティブ感情を活かす努力を惜しまない」。
 終始笑顔でインタビューに応じてくださった川端さんから、リーダーとしての力強さが伝わる印象的な言葉でした。
 はくほう会セントラル病院における経営の考え方をご自身の努力を重ねながら、成果を確実に出すという使命感は若手リーダーのモデルになるのではと思ったインタビューでした。
 川端さん、ありがとうございました!

 群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院のリハビリテーション部部長兼診療技術部長の富田隆之さんにインタビューしました。
 角田病院は、前橋市、高崎市、伊勢崎市のベッドタウンである玉村町にある唯一の総合病院で地域医療の重要な役割を担っている病院です。
 そこで活躍される富田さんは、若くして管理職となりリハビリテーション部を引っ張ってこられました。そのマネジメントをいろんな視点から伺いました。

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◎富田さんの所属の病院はこちら
 医療法人樹心会角田病院

◎富田さんのプロフィール
平成19年 医療法人樹心会 角田病院
平成23年 同病院リハビリテーション科 係長
平成25年 同病院リハビリテーション科 課長
平成29年 同病院リハビリテーション部 部長 老健たまむら事務部長
令和 2年 同病院リハビリテーション部 部長 診療技術部 部長

・認定理学療法士(管理運営)
・群馬県理学療法士協会代議員
・理学療法士養成校 非常勤講師

◎現在の所属、役割やお立場をお教えいただけますか。これまでのご経歴もお願いいたします。

 役割でいうと、2020年6月からは診療技術部長として薬剤や栄養、放射線科の多職種に携わっています。当院はリハビリテーション部が別にありますので、そちらの部長も兼務しています。

 リハビリテーション部は現在、PTが57名、OTが20名、STが6名、そして歯科衛生士が1名とリハ助手が1名という構成になっています。

◎所属の病院、法人のご紹介(地域での役割、機能、特長など何でもPRしてください)をお願いいたします。

 当院は、近隣の急性期病院から紹介された患者さんが、回復期や慢性期病棟へ転院されてきます。隣にある当院グループの老人保健施設や社会福祉法人ともつながりがあり、外来で体調が悪かった方が当院の急性期病棟へ来られることもありますし、回復期リハから直接、老人保健施設や社会福祉法人の特別養護老人ホームへ行くこともあります。

 急性期から慢性期を診ており、それらにリハビリテーションが関わっているので、部としての力はだんだんと強くなってきています。

◎理学療法士になられた動機、きっかけを教えてください。

 私は理学療法士になる前に、大学の経営学部を出ているのですが、そのあとに理学療法士の専門学校に進学しました。

 大学で就職活動をしようとした頃は自分のやりたいことがわからなかったことがあります。私の性格的な部分として介護の世界でやっていくことがよいのではないかと考えました。そうして最初は介護福祉士を目指そうと思ったのですが、たまたま、理学療法士という職があると教えられて、近くのクリニックを訪れたところ、そこにいる理学療法士がとても輝いてカッコよく見えたので、この仕事をやってみたいと思ったのがきっかけです。

 当時は、理学療法という言葉自体知りませんでしたので、学校に入ってから色々と学びを深めているうちに、勉強も楽しくなり、はまっていきましたね。そして、徐々に、理学療法士になる決意が出てきました。今では、天職だと思っています。

◎臨床の現場とマネジメントはどのように両立されているのでしょうか。

 法人が運営している介護老人保健施設の事務長をしていたことがあるのですが、その時も外来のリハビリだけは続けていました。しかし、事務長の仕事がどんどん忙しくなって、それもできなくなってしまいました。

 現在は病院に異動して、今でも新人の指導は行っています。臨床ではないのですが、それに近いことをやろうと心がけており、離れているようで離れていないという感じです。

 やはり現場が好きですね。

 この立場になってよく思うのが、上に立つと現場を見なくなる人が多いということです。私は現場へ足を運び、そこでスタッフと話をすることで情報を集めるようにしています。患者さんとも話をしますので、そういった意味では、リハビリテーションを直接、提供するわけではありませんが、病院全体を見ながらリハビリテーションに間接的に関わっているのだと思います。

◎現在、リハビリテーション部のまとめ役としてご活躍されているとのこと、PT,OT,STの3職種をまとめるコツや気を付けていることなどあればお教えください。

 組織的にしていかないといけないですよね。PTとOT、STのトップそれぞれに役割をつけることかなと思います。当院の場合は、課長がPT、係長がOTとSTが担っていて、その中でも一つの職種が強くならないようにバランスに気をつけています。

 また、それぞれ特徴があるので、例えばOTやSTがこういう風に取り組んでいくという方向性が出た場合、それを最終的に取りまとめるのが私の役割だと思っています。ただし、PTとしての視点で見るのではなく、リハビリテーション全体として見るようにしています。偏ってしまってはいけないので、その辺りは結構、意識しています。

◎リーダー(役職)になりたてのとき、壁にぶつかったこと、それをどのように克服したのかをお教えください。

 私が2、3年目の頃に回復期リハビリテーション病棟が立ち上がったのですが、その時、リーダーとして上がほとんどいない状態で物事を進めていました。

 結構苦労しました。他職種から色々言われましたしね。そのとき感じたことは、他の職種に理解してもらうためには、他の職種が我々のことをどう思っているのかを聞くことが大事だと思いました。当時は、他職種は自分より年上が多かったですし、職種のヒエラルキーがあります。その中でやっていくためには、人の話を聞いて、理解をした上でマネジメントする方向に持っていく能力が重要だと感じています。

 私がトップとして6年目の頃に役職者が5人ほど一気に辞めました。その時に自分がこれまでやってきたリーダーシップというのは、「言うことを聞かせる」というトップダウンのマネジメントで、人の話を聞いてこなかったことに気づきました。そうすると皆、ついてこなくなりますし信頼関係も生まれないので、組織としては崩壊してしまいますよね。

◎リーダーとして、これだけは身に着けておいたほうがよい、経験しておいた方がよいと思うことをお教えください。

 本をたくさん読むようにしています。ドラッガーの「人を動かす」もそうですし、人に伝える説明の仕方や方法を読み、そこで自分のやり方は完全に間違っていたと理解し、まずは人の話を聞くようにしました。

 そうすることで何となく、うまくいくようになり、人がついてきたので、聞き上手になると言うことは大事なのかなと思っています。

◎これからのビジョンについてお聞かせください。

 幸いにも今、病院の診療技術部長も兼務しており、栄養科や薬剤、検査など広くリハビリテーションに関わる分野を見させていただいています。やはり、リハビリ職はリハビリ自体には強いのですが、その他の部分には弱いという人が多いと思います。栄養とリハビリテーションは結構関わりがあるので、横のつながりをもっと強くしていくことでコラボレーションできる部分が出てくるのではないかと考えています。どうしても病院は、縦割りが強くなりますが、そこを横につなげられるような連携を私の立場でできればと思います。これが出来上がるとリハビリテーション部に入ったスタッフたちも広い知識が得られ、質が上がってきますよね。

 また、病院や老健も含め、継続的に患者さんをみて状態が悪くなってしまったらまたすぐに戻すという環境、システムを作ることができたらとも思っています。

 今は、新人のスタッフも入職してから3、4年目で他の回復期へ異動させるなど、できるだけ色々な経験をさせるようにしています。一つの部署だとマンネリ化して勉強しなくなってしまいますので。異動は悪いイメージがついてまわりますが、よいように捉えて欲しいですよね。

◎自分を元気にしたいとき、どんなことをされていますか。

 今は子どもと遊ぶことですね。休みの日は、ほとんど子どもと過ごしています。

 また、たまに時間をもらって日帰り温泉に一人で行くこともありますが、子どもを連れて行くことがあり、やはり子どもと一緒にいることが一番幸せを感じますね。

◎次世代のリーダーへアドバイスをお願いします。

 今のリハビリテーションの業界は、上の人が抜けてきて若い世代が増えてきていますが、マネジメントとしては課題がたくさんあると私自身も感じています。

 もっと苦労をしたほうがいいのかもしれません。よく言われることですが、若い頃に苦労しないと、その後あまり成長していかないですよね。昔は本当に苦しかったのですが、それが今はありがとうと思えるようになりました。例え、嫌なことがあったとしても続けていくことが10年後、20年後の自分の力になっていくのではないでしょうか。

 そして、逃げずに目の前のことに自分の目で見ることがとても大事です。私も検査のことはわからないのですが、実際に見に行って質問しながら理解をしているという感じです。リハビリテーションの現場でも問題が起こることがあると思いますが、その時に自分で足を運んで目で見て解決に導いていく。現場重視だと思うので、そういった形で取り組みながら頑張っていただけたらと思います。

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【インタビュー後記】
 法人全体のマネジメントに携わってこられた富田さん。リハビリテーション部の組織づくりから新病棟立ち上げ、様々な役割や職位でマネジメントの実務を着々と積み重ねてこそ身に着いたこと、気づかれたことがよくわかりました。
 インタビュー中も、色々とご苦労をしてきたことが伝わってくる一方で、そこから得た自信を感じる場面もありました。
 富田さん、インタビューのお時間をいただきありがとうございました!

 長崎県にある社会医療法人春回会長崎北病院の山田麻和さん(作業療法士)にインタビューいたしました。
 とても勉強家の山田さん。現在は、総合リハビリテーション部士長を務めながら、大学院博士課程で研究も進めていらっしゃいます。
 現場のマネジメントと研究の両立を頑張っている山田さんに伺いました。

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◎山田さんの所属の病院はこちら
 社会医療法人春回会長崎北病院 http://www.shunkaikai.jp/kita/

◎山田さんのプロフィール
<現職>
  社会医療法人春回会 長崎北病院 総合リハビリテーション部士長

<ご略歴>
 2001年 長崎大学医療技術短期大学部作業療法学科卒業
     長崎北病院入職
 2009年 同病院 総合リハビリテーション部主任
 2014年 現職
 2018年 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻修士課程卒業       
     長崎大学医歯薬学総合研究科医療科学専攻博士課程入学(在籍中)

<資格・その他>
 2008年 福祉用具プランナー
 2013年 シーティング・コンサルタント
 2014年 回復期リハビリテーション病棟協会セラピストマネジャー
 2014年 認定作業療法士
 2014年 長崎シーティング研究会発足(代表)
 2016年より 長崎大学 非常勤講師

◎現在の所属、役割やお立場をお教えいただけますか。これまでの経歴もお願いいたします。

 社会医療法人春回会長崎北病院のリハビリテーション科の士長をしています。春回会は急性期や回復期、緩和病棟や訪問リハ、通所リハ、そして特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどを運営し、地域包括ケアシステムに向けた医療・介護連携の推進を志しています。その中で長崎北病院は、脳神経内科およびリハビリテーションの分野における、高度の診療技術をもった病院を目指しています。リハビリテーション部には法人全体で200名程度在籍しており、その内140名ほどが長崎北病院で働いています。

◎所属の病院(法人)のご紹介をお願いいたします。

 長崎北病院は200床あるのですが、内訳は、回復期が80床、一般病棟が80床、療養型病棟が40床のケアミックス型病院です。私は昨年度、回復期病棟から一般病棟へ異動しました。一般病棟には、パーキンソン病やALSの方など神経難病疾患の方が多くいらっしゃるので、回復期病棟では出会えない疾患や課題に向き合っています。
 春回会の特色として、長崎北病院で就職しても、訪問リハや系列施設へ出向するなど、様々な分野をローテーションし、携われる機会があることが特色の一つとなっています。

◎リハビリテーション科のご紹介をお願いいたします。

 2001年に回復期病棟を立ち上げており、今年20年目になります。私も就職してちょうど20年目になりますが、就職した当時はリハビリテーションの職員は新人を入れて40名弱しかいませんでした。そう考えると、20年の間に3倍以上の人数になっていますので、若手の教育や離職率をどう減らすかといった悩みが出てくるようになりました。
 また、10年ほど前までメンタルヘルスの問題はほとんどありませんでしたが、今はすごくありますよね。時代の変化をものすごく感じています。自分たちが新人の頃にメンタルヘルスに関連した教育を受けた記憶はありませんが、これまで習ってきていないことにも対応していかなくてはならないという大変さはすごく感じています。

 

◎作業療法士になられた動機、きっかけを教えてください。

 高校3年の時に進路を決めないといけない状況の中で相当悩んでいました。家庭の事情で県外の学校は受けられないということもあり、県内の国立を探すことにしました。就職先の問題で経済学部を受けるかどうか迷っていたところ、ずっと育ててもらっていた祖母が足を骨折してしまいました。家事などを手伝ってはいましたが、身体的な部分をサポートできたとしても「また骨折するかもしれない」「迷惑かけちゃったな」という心のサポートは難しいのだと感じ、ちょうどその時期に、医療技術短期大学部が長崎大学にあるということを知り、OTが精神的な勉強も学べるとパンフレットで見たことがきっかけで、受験することにしました。
 就職してからも、日常生活動作ができなくなった方のお手伝いをして、出来るようになるようサポートしていますが、ただ出来ればよいというものではないですよね。そうではなく、その方が障がいを負ってからもよい気持ちで生活できるか、ちゃんと毎日を楽しめるかという視点で見た時に、体が治ればよいわけではないという思いがあるので難しさは感じています。やはり、本人の気持ちは大事なので。ただ、障がいを理由に人生を楽しめないことは絶対にないと思っているので、少しでも楽しく、元気に障がいと共に生きることを応援したいと思っています。

学会で発表されている山田さん

◎リーダーになった当時、壁にぶつかったこと、それをどのように克服したのかをお教えください。

 セラマネ(※1)は2014年に取得しました。当院はもともと、年間1、2人は受けさせるという方針だったので順番のような形で参加しました。
 それまで、リーダー研修は受けたことがなかったのですが、受けてよかったです。先輩が先に何人か受けているのですが、正直全てが肯定的な意見ばかりではありませんでした。でも、自分が実際に体験してみないとわからないので、次に行きたいですと手を挙げました。結果、受けてみてとてもよかったです。内容もですが、講師の先生や受講したメンバーとの出会いがとても刺激を与えてくれました。

 一番壁にぶつかったのは、2016~7年ぐらいでした。士長になって2年目くらいです。
士長になる時のタイミングで回復期から一般病棟へ移り、一年経たずに回復期へ戻ったという経緯があります。ずっと回復期で働いていて違うところへ行ったので、馴染んでいないところもあったとは思うのですが、おそらくその後に色々な問題が発生して解決できない時期がとても悩んでいた頃だと思います。
 後輩の研究を手伝った時に、学会発表にて他者からアドバイスというよりは、強い指摘をされたことがありました。私は研究を指導する立場なのに、ルールや方法を十分に理解していなかったことで後輩に辛い思いをさせてしまったと痛感し、勉強しないといけないという思いが、大学院の修士過程へ進むきっかけとなりました。
 また、メンタルを崩す人が出てきた時に上手く対応できなかったことも大きな壁となりました。対処法を習っていないからではなく、相手の気持ちに心から共感できず、同じ気持ちで寄り添えていなかったのだと思います。こちらの対応でもっとよい方向へ進めた可能性もあるのだと気付き、サポートの仕方や対応をどうしたらよいのだろうとすごく考えるようになりました。自分自身が相手を受け止める技量が足りないのだと思い、対応が上手な周囲の人を観察し、勉強するようになりました。幸いにも周囲に対応力が長けた人が多く、助けられています。

※1「セラマネ」
 一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会が開催している認定コースで、「回復期セラピストマネジャー」の通称。http://www.rehabili.jp/index.html

◎そのときのご経験と比べると、今はどのようなリーダーに変化したと思われますか。

 その当時をゼロだとすると、(100点満点だとしたら)40~50ぐらいは進んでいたいですね。
 もっと上を目指す必要があるとは思いますが、小さなことからコツコツ出来るようにならなければ、大きなことは出来ないと思っています。皆さんから見ると当たり前のことであっても、私には出来ないことがあるので、時間をかけて経験を積んでいるところです。
 対応の1つとして、その当時から毎年、野球選手の大谷翔平さんも取り組んでいたという「マンダラノート」をつけ自分の目標を立てるようにしています。このノートは目標を9個あげ、それぞれの目標をかなえるために出来るべきことを8個のマスに入れるのですが(計81マス)、一番落ち込んでいた頃は全て埋めるのに1か月ほどかかりました。出来ていない自分と向き合うことが辛くて埋められなかったですね。
 こうなりたいと思うことは、出来ていない自分を受け入れることでもあります。それがとても辛かったことを覚えていますが、自分の弱さ・未熟さを受け入れることが出来たからこそ、少しずつではありますが人との関わり方や対応の幅が広がってきているかなと思います。

◎リーダーとして、これだけは身につけておいたほうがよい、経験しておいた方がよいと思うことをお教えください。

 経験しておいた方がよいと思うことは、チャレンジすることですね。チャレンジをして難しいことを乗り越えていくという作業をしておくとよいと思います。できれば、それを一人ではなくチームでして欲しいですね。
 研究活動もそうですが、チームとして仲間を作って何かを成し遂げることを一つでもやって頑張った経験がその人の土台づくりにもなりますし、チームで取り組むことで他者との関係性を築くことにもなるので大事だと思っています。
 「変えたい」と思うことを無理でもいいからやっておく、結果として失敗しても、なぜ無理だったのか学べることも勉強になるので、やってみようという気持ちを大事にして欲しいですね。

◎山田さんがリーダーとして活動するとき、軸としていること、大事にしていることがあれば教えてください。

 “職場への愛”ですね。やはり、自分が今働いていてお給料をもらっている職場のことをきちんと考えることは大事だと持っています。頑張っているとどうしても、個人や自分を軸にして話してしまうことが多くなりますが、こうやって自分たちが働いて成長してこられたのは、病院のおかげですし、その病院がもっとよい病院となるために今、私たちが何を出来るのか常に考えていきたいと思っています。
 また病院で後輩を育てることが育ててもらったことの恩返しになると思うので、つながりを大事にしてもらいたいですね。

◎今後、リーダーとして勉強したいことはありますか。

 言葉にすると難しいのですが、コーチングとティーチングですね。ここ2年ほど、自分のテーマを「育成」にしているのですが、その重要性を考えた時に、育成を上手くすすめるためには教え方や伝え方が大切だと感じており、もっと勉強したいと考えています。相手が喜ぶ対応を出来る方がお互いによいと思いますし、長い目でみて成長に繋がる関わり方を出来るようになりたいと思っています。まだまだ、言葉や表現のボキャブラリーが足りず上手な対応が出来ないので、少しずつ焦らずに学んでいっているところです。

◎最後に、自分を元気にしたいとき、どんなことをしていますか。

 コロナの前は仲のよい人と飲んで喋っていました。落ち込んでいることを話さなくてもよくて、そういう場で気分転換を図っていたのですが、今はそれが難しいですよね。

 また、年齢を重ねてきて、睡眠など基本的な生活を丁寧にすることで元気になると感じるようになりました。すごくきつい時には長く寝るなど、あまり外に出て労力を注ぐのではなく、自分自身の体力や気力を復活させるために自分と向き合う時間を過ごすことをしています。
 私はすごく落ち込むと関連した夢を見ることが多く、寝ていても疲れが取れないのですが、それでも考えている方がよいと思っています。行動目標を立てられると気持ちが明るくなりますし、反省するだけではなく、次に同じことを繰り返さないために私はどうしたらよいのだろうと次の方向性が思い浮かぶと元気になるように感じています。それがきつい時もありますが、何かをして気を紛らわすよりは向き合う時間を作って次に進める道を探す方が、最終的には早く元気になれると感じています。

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【インタビュー後記】
 オンラインでのインタビューでも、山田さんの“マネジメント熱”がたくさん伝わってきました。現場で懸命に取り組まれている証拠だと思いました。
 パワフルさの一方で、健康に気遣いご自身を大切にしていることは、リーダーとして見習うことが多いのではないでしょうか。
 山田さん、この度はありがとうございました!

「ヘルスケアに関わる者として、自分の価値観(死生観・医療観)を持ち、強い意志のもと、人々の共感を得ながら、社会の変革と創造を推進することができるリーダーを輩出する」ことをミッションとしたNPO法人、ヘルスケアリーダーシップ研究会(IHL)では、新メンバーを募集しています。

リーダーとして3つの資質「明確な目標を示す力(ビジョン)」「目標達成の為にインパクトのある解決策を導き出す力(戦略)」「利害が必ずしも一致しない関係者を巻き込み、モチベーションを高め、最終的には解決策を実行しきる力(実行力)」が必要だという考えのもと、1年間かけて仲間とともに学ぶプログラムです。

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求める人物像

  • 理想と現状のギャップに怒っていて、現状を変えたいと言う思いがふつふつと湧いている人
  • 変化を起こそうとしているが、どこから手を付けてよいか分からないか、リソースや周囲のサポートが無くて困っている人
  • 複雑な利害関係がすでに存在し、調整困難な状況に直面している人

費用

  • 一般:13万円(内訳IHL入会金1万・IHL2021年会費12万)
  • アルムナイ再受講:6万(IHL2021年会費12万)
  • 学生対象スカラシップ制度あり

募集期間

2021年2月14日(日)まで

詳細はこちらをご覧ください。
IHLヘルスケアリーダーシップ研究会 新メンバー募集

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IHLアルムナイからのメッセージもご参照ください。

『歯科衛生士のトリセツ~女性歯科医師だからわかる歯科マネジメント』(2020/10/12)
大澤優子 (著)
出版社:かざひの文庫 

「そして誰もいなくなった」。

「はじめに」は、この一文から始まる。冒頭から、いったい何があったのだろうか・・・とついつい先を読みたくなります。
著者は、歯科医師で株式会社ケロル代表取締役、個性心理學認定講師としてもご活躍の大澤優子氏。
ご自身の歯科クリニック経営でのご経験から、スタッフのマネジメントをわかりやすく解説した1冊です。個性心理學からスタッフの個性を動物に例えて解説していて、人の悩みを抱えているリーダーにお勧めです。個人を知る前に、ステレオタイプでもタイプを知るという意味で、是非読んでいただきたい1冊です。
ちなみに、個性心理學は1997年に個性心理學研究所所長の弦本將裕先生が人間の個性を12匹のキャラクターにあてはめ、さらに60分類した実学です。「動物キャラナビ」というネーミングで知られているそうです。

2020年10月に同一労働同一賃金に関する重要な最高裁判所の判決が相次いで出されました。
本セミナーでは、同一労働同一賃金の基本的な考え方を学ぶとともに、最高裁場所の判決を解説し、今後の実務上の留意点を確認していきます。

日 時  2021年1月26日(火) 14:00~15:30
会 場  webセミナー
受講料  御紹介者様は無料(通常8800円)
     ※紹介法人様が申込みされる際に、申込ページの紹介者欄に先生の
      名前を記入いただければ無料にてご招待いたします。
定 員  先着100名

セミナー内容
 1 同一労働同一賃金の考え方
 (1)比較対象者と保護対象者
 (2)均衡待遇と均等待遇
 (3)均衡待遇の考え方

2 最高裁判決の解説と実務上の留意点
 (1)大阪医科薬科大学事件
 (2)メトロコマース事件
 (3)日本郵便事件

3 待遇差の説明義務の概要
 (1)雇入時の説明義務
 (2)求めがあった場合の説明義務

対 象  人事・労務・総務・法務等担当者
     経営者・役員等

講 師  菅田正明
     (法律事務所First Penguin 代表弁護士/社会保険労務士) 
     講師については こちら
    
申込方法  申込フォーム
     ↑上記フォームよりお申込みください
      (弊所webページへ移動します)
     ※申込フォーム上では受講料の表記がございますが、
      無料にてご案内させていただきます。
     
申込締切 2021年1月19日

皆様のご参加、心よりお待ち申し上げております。