理学療法士のキャリアコンサルタント 金森輝光さん

理学療法士でありながらも、キャリアコンサルタントの資格をもつ金森輝光さんにインタビューしました。
金森さんは、ご自身の経験から、若手のセラピストの皆さんのキャリア支援に携わりたいという思いから、理学療法士として病院に勤務しながら、キャリアコンサルタントの資格を取得されました。
”これまでの金森さん”と”今後の金森さん”について伺いました。
◎ 金森輝光さんのプロフィール
【ご経歴】
日本大学文理学部体育学科卒業
社会医学技術学院理学療法学科卒業
慈恵医科大学付属柏病院、戸塚共立リハビリテーション病院、湘南慶育病院を経て、
医療法人光陽会 ハートケアいずみ訪問看護事業所 現在在職中
【取得資格】
中高等学校保健体育第1種教諭免許
理学療法士
国家資格キャリアコンサルタント
健康経営アドバイザー

◎ 自己紹介と、現在の活動をお教えください。
現在47歳で2児の父親です。出身地は千葉県で、転職のために神奈川県に移り住み、現在は横浜市に住んでいます。
趣味はウォーキングと読書、釣りです。ウォーキングは通勤時に新しい場所を歩きながらリフレッシュしています。釣りは息子と二人で防波堤釣りを初心者状態で楽しんでいます。
現在は、理学療法士として20年以上の経験を活かし、ブログやSNSでは健康管理やキャリア形成に役立つ情報を発信しています。特に、医療従事者の方が充実した働き方を実現するためのヒントをお届けしたいと思っています。
病院勤務を経て、キャリアコンサルタントとして、医療従事者の個別相談を行っています。また、歩行改善やインソール療法の経験を活かし、健康維持に関する知識を広める健康経営支援活動をしています。もちろん理学療法士としても訪問リハビリ分野で活動しています。
◎ 現役の理学療法士で、キャリアコンサルタントの資格取得にチャレンジした理由をお聞かせください。
経験年数が5年を超えると、学生や後輩の指導を任される機会が増えます。
私自身、9年目には約50名のスタッフを抱える所属長となり、職員教育や1on1の面談に多くの時間を費やしてきました。その中で難題だったのが、「自律的(主体的)に行動できる人材をどのように育てるか」という課題です。学会への参加や文献調査を行いましたが、明確な答えにたどり着けず、心理学を中心に教育や学習、モチベーション、主体性について独自に学び始めました。
その結果、自分のキャリアを自ら形成する力が、自律的に行動する基盤だと気づきました。他業界ではキャリア研修が一般的に行われていますが、私が20年間勤務した病院業界ではそのような研修がなく、目標管理制度も形骸化していました。医療従事者にもキャリア教育が必要であると強く感じるようになりました。そこで、指導者としてキャリア教育を提供できる存在になりたいと考え、キャリアコンサルタントの資格取得に挑戦しました。
◎ 今後の金森さんの描く自分をお聞かせください。
私が描く将来像として、まずは業務委託などを通じ、一人の個人として仕事を依頼される状態を目指しています。その上で、自分の商品である個別相談、セミナー講師、健康経営支援などを提供し、自立した働き方を確立したいと考えています。
理学療法士として70歳まで現役を続けるのは難しく、収入面での安心感も得られない可能性があります。生涯現役で働くためには、これまでの知識や技術を社会に還元し、自身の力で稼ぐ能力を身につける必要があります。
これは私自身だけでなく、今の理学療法士にも考えてほしいことです。同じような悩みを持つ理学療法士の副業や独立支援なども今後は提供できる存在になりたいです。
ただし、自分の価値観や能力が変化し、将来像が変わるのは自然なことだとも思っています。常に変化を楽しみながら、「仕事や人生を活き活きと楽しく過ごす人を増やしたい」という軸は変えず、挑戦と失敗を繰り返しながら成長し続けたいと考えています。
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【インタビュー後記】
これまでの理学療法士として、管理職としての長年のご経験が、今に至ることがよくわかりました。
医療の枠組みを超えた理学療法士の活躍の場のモデルになられることも期待したいところです。
多くのご経験がありながらも、インタビュー終わり「挑戦と失敗を繰り返しながら成長し続けたい」ということば、金森さんの謙虚さも感じました。若手のセラピストの皆さんへ、金森さんの心強い支援が、より輝く理学療法士の皆さんを成長に導いていかれるのだと確信しております!
金森輝光には、本サイト「セラピストリーダーズアカデミー」にてコラムを執筆いただく予定です。
是非こちらもご覧ください。
編集長 下田静香