教育担当者に求めれることの1つに、メンバーに仕事をきちんと教えられることがあります。しかし、あまり仕事の教え方を学ぶ機会はなかなかありません。教育担当者だから何でもできるということではなく、教えることを“丸投げ”せず、「教えるコツ」を伝えた上で、メンバーに任せたいものです。

本講座は、教育担当者の役割を知った上で、基本的な教えるコツをわかりやすくコンパクトにまとめた講座です。「オンライン」での開催(zoomで受講です)ですが、受講者の皆様と気軽にやりとりできるよう5名様限定で開催いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

本講座は、満席となりました!
第1期は、2022年10月以降に開催予定です。

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かねてより本サイトが実現したかった育成講座を開催いたします!

リーダーに任命されても、何も教えてもらえていない…という当事者と、何を教えればいいのかわからず「先輩の動きを見て」ということしかできていない組織も実はあります。

それを解決したく、「セラピストリーダー育成講座ベーシッククラス」を企画いたしました。「ベーシック」ということは・・・もちろん、「アドバンスクラス」も企画しております。

今回は、本企画をご体験いただきたく、「モニター」を募集いたします。
「モニター価格」ですので、リーダーの勉強をするには格安です。しかし、一切手を抜いたりせず、講義+簡単なワークや受講者同士の意見交換の場として活用していただければと存じます。

 【こんな方にご受講をお勧めいたします】

  ✅ 新たにリーダーに任命された方
  ✅ 現在リーダーであるものの、リーダーマネジメントについて学んだことがない方
  ✅ 次期リーダー候補の方
  ✅ リーダーマネジメントにご興味がある方

 【講座概要【平日コース】

  ✅ 全12講のプログラムと日程

✅ 最終課題の提出
     全講義終了後、リーダーとしての決意表明と取り組みたいことを
     ppt.3枚にまとめてご提出いただきます。

✅ 修了証の発行
     講義および最終課題ご提出していただいた方には、修了証を発行いたします。

✅ 受講形式
     すべての講義をzoomでのオンライン(ライブ)でのご受講です。

【モニター受講の条件】

  ✅ 全12講の講義をすべてご受講をお願いいたします。
  ✅ 各回終了後のアンケートにご協力をお願いいたします。
    (内容・資料・時間等の評価、気づいたこと、気になったことなど)
  ✅ リーダーとして困っていること、悩んでいること、不安なことをご質問ください
    (毎回でなくても結構です)
  ✅ 平日コースの日程で、どうしても受講できない日は「土日コース」でご受講いただくことも可能です。また、それも難しいということであれば、全12回のうち、2回までであれば、後日動画を配信いたしますので、自己学習していただきます。

※ 本講座の事務局は、株式会社エイトドアが担当いたします。

 

開催当初、隔月開催の予定ですが、毎月開催にした「人づくり・チームづくり研究会」。
第3回のテーマは、「新入職員を受け入れるにあたり…」です。

本研究会ご参加の条件がございます。詳しくはお問合せください。
① セラピストリーダーズアカデミーの過去のインタビューアー
②   〃   のご推薦、ご紹介の方
③ 過去にエイトドアおよびセラピストリーダーズアカデミーの公開講座ご受講の方
④ エイトドアのクライアント

クリニック事務長を育成するプログラム「クリニック経営士」の3級講座のご案内です。
今回で、第5期を迎え、過去にも数々のクリニック経営士の皆さんが現場でご活躍されています。

本プログラムの最後のクリニック実習では、クリニック経営の実際を見学体験することができ、過去の受講者からも好評を得ております。

【こんな方にお勧めです!】
☑︎ 自分が勤務するクリニックの院長の助けになりたい方
☑︎ 今後のキャリアのための自己啓発
☑︎ 事務長職の仕事もやってみたいとお考えの方
☑︎ パートナー事務長として起業を望む方
☑︎ 事務長になったものの、一層の知識習得を望む方
☑︎ クリニックへの転職をお考えの方

のような目的を持つ方には最適な学びの場となると思います。

講師はすべて現場でバリバリと活躍されているプロフェショナルな先生方です。日々、難しい課題や問題に取り組まれている方々なので、その講義内容は極めて実践的です。

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【募集内容】
日程:2022年5月1日(日)~ 2022年10月31日(月)全7回+実習
   ※月1回の講義です。実習は受講者の皆さんのご都合に合わせて調整します。
授業料:35万円(税込)(3月31日までにお申し込みの場合は、30万円となります)
定員:15名
会場:木村情報技術株式会社東京支店(zoomによるオンライン受講可)
募集締切:2022年4月28日まで

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プログラムは下記の通りです。
<講義>
【第1回】クリニック事務長による事務長職概論(基礎編)
【第2回】クリニックのお金の話(会計・税務・財務の基礎)
【第3回】クリニックとドクターのライフプランのお話(お金とリスクマネージメント、未来予測)
【第4回】クリニックと制度・法律の話(リスク・行政対応・法的対応・リスクマネージメント)
【第5回】クリニック人事・労務・教育研修の基礎
【第6回】医療制度(診療報酬・医療連携・介護概論も含む)
【第7回】クリニック医療広報・マーケティングの基礎・院内ITツール活用
<実習>
 クリニックにて見学体験実習
<修了テスト>


詳細情報↓https://clinic-manager.academy/clinic-management-course…
説明会申込はこちら↓https://forms.gle/ZcvQi3ks8k4koypG8

私が住んでいる地域では、町内会とは別に子ども会があり、小学校5年生の保護者が中心となって、新1年生の歓迎会や地域の夏祭りなどを運営しています。

学校のPTA活動もそうですが、小中学校や町内会で役員を決める時に「待ってました!」と意気揚々、手をあげる人はそう多くないと思います。大半は、「一度はやらなくてはいけないから、早めにやっておこう」、「仕事があるから、出番が多いと難しい」と、躊躇してしまうのではないでしょうか。もちろん、私も後者です。「小学校のPTA役員とは別に、町内の子ども会の役員もあるのか・・・」と、初めて聞いた時は何とも言えない気持ちになっていました。

結果的には、子ども会の中でも幹部と言われる役を引き受けることになったわけですが・・・。

私たちは皆、それぞれの場面で、職業人や家庭人、学生や市民など多くの役割を担っています。これらの役割は増えることもありますし、それぞれに割く時間も年代や状況に応じて変化していきます。

今は、ちょうど年度が変わるタイミングなので、中には、主任やリーダーなど新たな役割が増える人もいることでしょう。1日は24時間と限られていますので、「役割ばかりが増えて時間が足りない」と、心配や不安な気持ちが募っているころかもしれません。

時間をどのように捻出したら良いのか、これは永遠の課題ではありますが、そんな時は前述した『自分が担っている役割』について考える機会を設けてみてはいかがでしょうか。

私たちが人生において様々な役割を担っているという考え方は、ドナルド・E・スーパー(1910-1994)が提唱した理論の一つ、「ライフロール」という概念で知り得ることができます。

人生の役割を、子ども、学生、職業人、配偶者、家庭人、親、市民、余暇を楽しむ人と8つに分け、これらは同時に複数の役割を担いながら相互に影響しているというものです。

自分が持っている時間やパワーを100とした場合、どの役割にどの程度、比重をかけているでしょうか。もし、リーダーとなったことで職業人としての役割が重くなってしまったのであれば、今は仕事に重点を置く時期だと割り切り、余暇や市民活動などにかける時間やパワーを意識的に下げることが必要かもしれません。

全てに100%全力で取り組むことは、やはり難しいものです。「責任あるポジションを任されたから、仕事を頑張らなくては」、「子どもが生まれたから、家庭に注ぐ時間を増やしたい」、「退職を機に、余暇や市民活動の時間を積極的に取りたい」など、ライフイベントも私たちが担っている役割に大きく影響してきます。

「自分自身がどうありたいのか」、「そのためには、どの役割にどのくらい重点を置いたら良いのか」。
それらを自分の内面に問いかけ、見直し続けることこそが自分らしい働き方や生き方につながっていくのだと感じています。

■執筆:原麻衣子
株式会社エイドドア人事アドバイザー
国家資格キャリアコンサルタント 、アンガーマネジメントファシリテーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

北海道札幌市出身。北海道大学卒。大学卒業後、外資系製薬会社を経て、公的病院で人事労務等を担当。その後、病院、クリニック、介護施設を中心に人事制度や評価制度の導入・運用コンサルティングや研修講師として活動している。現在、産労総合研究所『病院羅針盤』にて連載執筆中。

産労総合研究所『病院羅針盤』

『若手育成の教科書 サイバーエージェント式 人が育つ「抜擢メソッド」』
著:曽山 哲人
ダイヤモンド社

2月も下旬、新卒スタッフの受け入れ態勢を考える時期になりました。

ますます拡がる世代間ギャップに悩んでいらっしゃることも多いかと思われます。
今回、ご紹介の書籍は、多くの若者さんの面談をされてこられた著者のかなり興味深い書籍です。

著者は、サイバーエージェントの役員である曽山哲人氏。
のべ3000人以上の採用に関わられたとのこと。

3000人以上の面談を通じてのデータベースから、若手育成の手法をわかりやすくお伝えの1冊かと思います。

見た目は分厚くて、「読み切れるかな」と思うかもしれませんが、読みやすい体裁で構成されています。

新人さんを迎える前に、手に取ってみませんか。

今月から始まった「人づくり・チームづくり研究会」。
コアメンバーでの意見交換ができました。
本来であれば、隔月開催ですが、もっと活発な意見交換をしよう!ということで、
3月も開催いたします!


本研究会ご参加の条件がございます。詳しくはお問合せください。
① セラピストリーダーズアカデミーの過去のインタビューアー
②   〃   のご推薦、ご紹介の方
③ 過去にエイトドアおよびセラピストリーダーズアカデミーの公開講座ご受講の方
④ エイトドアのクライアント

 「セラピストリーダーズアカデミー」のかねてよりやりたかったことの1つ、「人づくり・チームづくり研究会」を発足し、2月12日(土)に第1回の研究会を開催いたしました!

        

    

 本研究会は、7~8名限定で開催しています。第1回目は、8名のメンバーが参加してくださいました。

 少人数での開催の目的は、参加されたメンバーの皆さんそれぞれが必ず発言できること、発言された意見等を大切にメンバーで議論したいことです。

 第1回目のテーマは、「自己評価が高いスタッフ、専門職志向の強いスタッフ」の事例検討でした。

 終了後、次のようなご意見がありました。

  ✅ 他メンバーの意見を聴くことで、自分と違った角度から考えることができた

  ✅ 人事の事例検討は、院内でなかなかできないので、こういう場があるのが嬉しい

  ✅ メンバーご自身の直近の出来事に照らし合わせて考える機会となった

 第1回ご参加のメンバーの皆さん、ありがとうございました~!(^^)!

今回参加のメンバーの皆さんです(^^)/

 次回開催は・・・
 本研究会は、隔月で開催予定でしたが、臨時で3月も開催予定です。

 詳しくは、本サイトの「アカデミー」のページでご案内いたします!

 

  ※ 本研究会は、ご参加に条件がございます。

  ✅ セラピストリーダーズアカデミーの過去のインタビューアー
  ✅ セラピストリーダーズアカデミーの過去のインタビューアーのご推薦、ご紹介の方
  ✅ 過去に株式会社エイトドアおよびセラピストリーダーズアカデミーの公開講座ご受講者
  ✅ 株式会社エイトドアのクライアント

新しい年が始まりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

私はといえば、今年の4月から大学院へ進むことになったので、シラバスを見ながら2年間の履修計画を立てているところです。大学卒業以来のシラバスは懐かしくもあり期待感を募らせてくれますが、一方で、どのような2年間になるのか不安でもあります。しかし、不安や心配が入り混じって躊躇する場面があったとしても、自分で決めたことは不思議と最後までやり遂げられるものです。

このように、誰かに押し付けられたわけではなく、自分自身の意思で決めて行動することで、より大きな成果を生み出しやすくなると言われています。自ら考え、楽しい気持ちややりがいに動機付けられているので、自発的な行動を促し、やり抜く原動力となってくれるからです。

ちょうど、昨年末に愛媛県の小学生に対してオンラインで話をしながら、好きや夢を引き出す授業に携わる機会がありました。まずは、それぞれが考える好きや夢をたくさん出してもらい、一つ一つに対して対話をしながら「なぜ好きなのか」「どこが好きなのか」を一緒に掘り下げていきました。

例えば、サッカーが好きという小学生に対してはサッカーをすることが好きなのか、それとも、サッカー観戦が好きなのかと問いかけながら自分自身を見つめてもらうのです。自分一人では気づかなかったけれど、だんだんと話していくうちに「こういうところが好き」と、これまで気づかなかった一面を知ることができ、次第に好きや夢の核心に迫っていく非常に興味深い授業となりました。

そうして行き着いた夢が「サッカー選手としてプレーすることが好きで、将来はサッカー選手になりたい!」であれば、これは自分決定した夢になります。親やコーチから言われて仕方なく行う練習ではなく、上手くなりたいという気持ちに基づいて自ら行動に移すのでモチベーション高く続けることができますし、難しい場面でもチャレンジする姿勢が見られるようになります。

大人になってからの忙しい日々の中で、好きや夢について見つめ直す機会はそうそう無いと思います。ですが、少なからず今携わっている仕事を選んだきっかけには、「興味がある」「楽しい」「好き」のエッセンスが詰まっているのではないでしょうか。

年のはじめだからこそ、自分の内面に問いかけ、今、興味があることや取り組んでみたいことを言語化して一歩ずつ進んでいくチカラにしていきたいものです。

■執筆:原麻衣子
株式会社エイドドア人事アドバイザー
国家資格キャリアコンサルタント 、アンガーマネジメントファシリテーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

北海道札幌市出身。北海道大学卒。大学卒業後、外資系製薬会社を経て、公的病院で人事労務等を担当。その後、病院、クリニック、介護施設を中心に人事制度や評価制度の導入・運用コンサルティングや研修講師として活動している。現在、産労総合研究所『病院羅針盤』にて連載執筆中。

産労総合研究所『病院羅針盤』

『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』
楠木新(著)
東洋経済新報社

何とも衝撃的なタイトルで始まるこの一冊は、著者が実際に20代から30代の若手社員を中心に悩みや疑問、世代間格差について取材をしていく中で得られた事柄を元にして書かれています。

タイトルに「オジサン」とありますが、決してオジサンだけに焦点を当てているわけではありません。2:6:2の法則にも言われているように、組織においては、全体の2割が意欲的に働き、6割が平均的、そして、残りの2割が怠け者になりやすいとされています。つまり、どのような職場であっても働かない職員が生まれる可能性があるのです。

この書籍では、働かないことを表面的に捉えるのではなく、「イキイキといい顔で働いているかどうか」を重視し、具体例を用いながら解説しています。他業界の例ばかりですが、きっと「どこかで会ったような気がする」人の話ばかりではないでしょうか。

「イキイキと仕事をしたい」「周りに良い影響を与えたい」
きっと、このような一年の始まりに彩りを与えてくれる一冊になることと思います。

全国のPTOTSTの皆様、あけましておめでとうございます!

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

セラピストリーダーズアカデミーは、2年目を迎えました。2021年に全国のセラピストの皆さんを応援したく、立ち上げました。    

2021年中は、現役のセラピストリーダーの皆様、そして応援してくださる医療・介護従事者の皆様にインタビューをお受けいただき、リーダーとしてのお考えや活動状況などアップすることができ、インタビュアーの皆様に心より感謝申し上げます。     

2022年は、新たに「人づくり・チームづくり研究会」を本サイトで立ち上げます。
リーダーになって、一番の悩みどころである「人」のこと、「チーム」のことを、実際にあった事例を通じて、意見交換しながら解決策を共有するという研究会です。

「人の気持ちは毎日変わる」。だからメンバーが集まったチームもある意味「生き物」です。だからこそ、解決策は1つではありません。

研究会で集まったメンバーそれぞれの考えを共有し、複数の術を持ち帰って現場で活かしていただきたいという思いで立ち上げた研究会です。

つきましては、2022年1月15日(土)20:00~21:00にプレ開催として、第0回研究会を開催いたします。詳細は、こちらをご覧いただければと存じます。

人づくり・チームづくり研究会 第0回のご案内(プレ開催)※オンライン開催

セラピストリーダーズアカデミーは、2022年も次のステップへと進化してまいります。

ご期待ください!

セラピストリーダーズアカデミー
編集長 下田 静香

『宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいく チームの話』
長尾彰(著)
株式会社 学研プラス

「今のチームで最大の成果を出したい」「新しくメンバーを迎えるにあたり、どんな点に気をつけたら良いのか」など、チームづくりの悩みは尽きないものですが、そんな時には是非この一冊を手に取ってみてください。

強みを活かす4つのリーダースタイルとチームの発達過程を軸に、チームづくりについて解説されたこの書籍は、漫画「宇宙兄弟」に登場する人物を題材としているので、とにかく読みやすいの一言です。

そして、自分自身が、そして今いるチームのリーダーのタイプを分析しながら読み解くことで、何かしら明日からのヒントが得られることと思います。

仕事を通じてチームが成長していく、まさにそのエッセンスが詰まった一冊。今いるチーム、これまでいたチームと照らし合わせて読んでみると、より学びになるかもしれませんね。

 

『第2版 リーダーシップ』
ジョン P. コッター(著)
DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部、黒田由貴子、有賀裕子(訳)
ダイヤモンド社

 

 リーダーになったとき、一度は読んでおきたいのがジョン・P・コッターの『リーダーシップ論』です。

 マネジメントとリーダーシップの違いは、様々なところで議論されるところですが、この1冊で分かりやすく解説されています。

 リーダーシップは、仕事を中心にやりくりすること(マネジメント)とそれに前向きに取り組んでもらうために人の気持ちをやりくりすること(リーダーシップ)を組み合わせて「組織を動かす」ということを述べているのだと思います。

 コッターは、本書のタイトルでリーダーシップを「人と組織を動かす能力」と定義しています。リーダーの10の教訓など、リーダーは何をすべきかを提言している1冊。

 翻訳本ですので、事例などは医療の現場に則していないことがあったり、読みにくい部分があるかもしれませんが、ゆっくり時間をかけて読むことで、リーダーシップの本質を学ぶことができる1冊だと思います。

 セラピストリーダーで日々ご活躍の皆さんにとって、人材育成とチーム運営の悩みは、解決しては、また別の悩みが発生し…の繰り返しです。そうなると、いかに早く、上手く対処するかが求められます。

 一方で、人のこと、チームのことは、単一的な方法・手法で解決するのが難しいため、だからこそ、リーダーの悩みの多くを占めるのだと思われます。

 そこで、『セラピストリーダーズアカデミー』では、「人づくりチームづくり研究会」を立ち上げます。研究会に参加されたみんなで、実際にあった人の課題、チームの課題を事例を使って意見交換しながら、解決方法・手法を共有し、現場に持ち帰っていただき実践し、また研究会に持ち帰って・・・というように、研究会に参加された皆さんの人材育成スキル、チーム運営スキルのブラッシュアップの場として活用していただきたいと考えています。

つきましては、参加してみたいけれど・・・

 ✅ そもそもどんな研究会なの?
 ✅ 参加するにはどうしたらいいの?
 ✅ 具体的にどんなことをするの?

などなど、知っていただくため、「人づくりチームづくり研究会 第0回」とし、プレ開催いたします。

研究会の主宰は「セラピストリーダーズアカデミー」編集長であり、株式会社エイトドア代表取締役の下田静香です。

是非、今よりもっと、人づくりとチームづくりをメンバーと共に考えてみませんか?



『ナースのトリセツ』
著者 輿石光希
編著 クリニック経営士®講座事務局
編集・発売 木村情報技術株式会社

「ナースのトリセツ」!

インパクトがありすぎなタイトルです。

セラピストの皆様からすると、「えっ! 看護師の取扱説明書・・・」と正直なところ、”ビビッてしまう”という気持ちになるのではないでしょうか。

医療の現場、介護の現場は、国家資格の専門性が大きな壁になっていて、実はお互いの職種の実情(例えば、資格取得までの教育課程、現場でのセカンドライセンスや継続教育、現場の職種同士では見えないお仕事などなど)を知る機会が少ないと思いませんか。

学会や研究会も職種ごとにセッティングされているので、現場のセラピストの皆様がどれだけ看護師さんのことを知っているのか・・・ 

本書は、「トリセツ」というタイトルですが、看護師という職種を正しく知っていただく書籍だと思います。

著者の輿石光希氏は、看護のマネジメントもご経験で、看護師として海外でのご活躍の経歴があります。
多角的なご経験から、看護師ご自身が執筆された一冊です!

少しご無沙汰しました。編集長の下田静香です。
今年も年末まで40日。ここから一気に年末ですね。
「光陰矢の如し」とはよく言ったもので、2021年を振り返ると、コロナ禍が続き、あっという間でした。残りわずかですが、「年内にやっておけばよかった~」と後悔しないよう大切に一日一日を過ごしていきたいですね。

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 さて、「リーダーの5つの役割」をお伝えしてまいりました。今回は最終回の5つ目「上司を補佐する」です。

  ✅ 方向性を示す
  ✅ 仕事の進捗状況を管理する
  ✅ 部下を把握する
  ✅ 模範となる
  ✅ 上司を補佐する

上司の補佐は、敢えて言葉に出すまでもないことですが、具体的にどのようなことをするかを挙げることができるでしょうか。
また、補佐しているという意識、認識がどの程度あるでしょうか。

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多くは、補佐という認識よりも、指示に対してきちんとできているかという方が気持ちとして強いと思います。

上司とリーダーとの関係性は、上司は自分に指示をする人、自分は上司に報告する人のように組織運営上の上下の関係、つまり指示命令系統の関係性の認識が強いと思われます。

しかし、指示はできていても、上司はすべてのことを把握しているわけではなく、リーダーが見えていて、上司が見えていないことも現場にはたくさんあるのです。特にリーダーは、メンバーと近い場所で仕事をしていますので、メンバーの表情や声のトーンで変調を察しやすいこともあります。

だからこそ、リーダーは次の「上司を補佐する」行動がより組織を強化できるのではないかと思います。

「上司を補佐する」行動として、次の2つは実践できているでしょうか。

✅ チーム運営に必要な自分が知っている情報を上司に報告している
✅ チーム運営に必要であろうメンバーの様子を上司に報告している

これは、上司として自分の部署の仕事の進捗状況とメンバーの動き、気持ちを知りたいのは当たり前ですが、上司(管理職)の仕事もありますから、リーダーを任命して、管理職の一部を委譲しているのです。

委譲されている以上は、状況報告する義務があるのです。自分には見えないことを含めた報告を受けることで、部署運営がよりよく進むための意思決定、適切な指示ができるのです。

そう考えると、リーダーの「上司を補佐する」という役割は部署運営の未来、メンバーの未来に大いに影響するということがわかりますね。

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■執筆:下田静香 (株式会社エイトドア代表取締役)エイトドア

 法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科修了(経営学修士MBA)。医療、介護、保育、障がい者施設の人事制度構築、人材育成・組織運営等研修等や講演、執筆等で活動。全国の病院、福祉施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ800件を超える。回復期リハビリテーション病棟協会、東京都社会福祉協議会、神奈川県社会福祉協議会、香川県看護協会、長野県看護協会、八戸市消防本部他団体他で研修講師を務める。著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)他。現在、「デーリー東北紙『私見創見』」にコラム執筆中。

長崎市にある医療法人春回会井上病院に所属される菊地結貴さんにインタビューいたしました。

菊地さんは、子育てをしながらも管理職としてご活躍中です。実際にどのような両立をしているのか…気になりませんか?

病院では、看護部の管理職は女性がほとんどですが、リハビリテ―ション部門での管理職はまだまだ比較すると少ない状況です。

菊地さんの管理職としての仕事と家庭の両立のコツを聴くことができました!

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◎菊池さんの所属の病院はこちら
医療法人春回会 井上病院

◎菊池さんのプロフィール
<ご略歴>
1995年 長崎大学医療技術短期大学 卒業
     国立療養所長崎病院 入職
1998年 社会医療法人 長崎北病院 入職
2000年 友愛病院 入職 2年後退職。その後、子育てに専念
2009年 社会医療法人 長崎北病院 再入職
2015年 社会医療法人 長崎北病院にて主任
2017年 社会医療法人 井上病院へ異動し、リハビリテーション科士長

◎所属の病院、法人のご紹介をお願いいたします。

当院は二次救急病院として地域医療を担う急性期病院です。

理念は

1.医療を通じ地域の方へ安心を提供すること
2.絶え間ない質の改善を行うこと
3.自分や自分の家族が受けたい医療を行うこと
4.働きがいのある明るい職場をつくること

です。

法人として、医療・介護を通して安心を提供しています。

◎所属の病院のリハビリテーション科の特長をお願いいたします。

当院のリハビリテーション科は、次の3つのことを掲げています。

・退院後の生活を見据えたリハビリテーションを提供する

・その人らしさを重視し、最大限の能力を発揮できるリハビリテーションを実践する

・住み慣れた地域で生活が継続できるよう、リハビリテーションにて支援する

◎菊地さんが理学療法士になられた動機、きっかけを教えてください。

私が中学生の時に母親がくも膜下出血になりました。治療の過程で、その時に初めてリハビリという仕事を知りました。当時は、漠然と「こういう仕事があるんだ」と思ったくらいでしたが。

でも、小さい頃から人の役に立つ仕事がしたいという気持ちは持っていたので、高校生になってから「リハビリの仕事をするためには、どういう学校に行ったら良いのだろう」と考え始め、この仕事を選びました。また、父親が、作業療法士と関わる職場にいたので、仕事について聞いていたことも影響していますね。

また、理学療法士になった頃は、スポーツ整形をしたいと思っていました。しかし、実習の時、脳梗塞になり、片麻痺で生活されている方のご自宅に訪問する機会があり、担当PTが患者さんの生活しやすいようアドバイスや環境を作っていく様子を見て、脳血管疾患のリハビリや回復期に関心を持つようになりました。

最初に思い描いていた理学療法士という職業とは違いますが、この仕事を始めてからは思った通りの仕事をしていると思います。

メンバーとの打合せの様子。中央の白衣を着ていらっしゃらうのが菊地さん。

◎リーダー(役職)になりたてのとき、壁にぶつかったこと、それをどのように克服したのかをお教えください。

主任になったときは、私の上に士長や科長がいたので、何かあれば報告をし、一緒に解決することができていました。ですので、そこまで「壁」と感じたことはありませんでした。

ただ、今、管理職という士長になったとき、どうしてもこちらの思いが伝わらない、わかってもらえないということを感じました。

例えば、その場では「ハイ」と理解したという返事をもらえるのですが、実際にはわかってもらえていないようだ、行動変容までいかない…ということがありました。

「どう伝えれば、行動変容につながるのか」と悩んだ時期があります。

また、「ここは言わなくてもわかっているはず」と思ったことが、「わかっていなかったんだ・・・言っておけばよかった・・・」ということもあり、当時の経験がとても勉強になりました。

とはいえ、私は周りの方々に恵まれていると思っています。それこそ、「壁」にぶつかったとき、どうしたら良いかと悩みながらも相談する相手が周りにいてくださって、その支えもあり、どうにか壁を乗り越えることができたと思っています。

◎リーダーとして、これだけは身に着けておいたほうがよい、経験しておいた方がよいと思うことをお教えください。

管理者という立場になると、どうしてもスタッフのダメなところ、できていないところばかり見えてしまいがちかと思います。

それでも、スタッフの良さを見つけようとすることは大事かなと思っています。どうしても、「ここがダメ」と言ってしまうのですが、そういう時でも、先に良いところを伝えるようにしています。伝え方の工夫はしたほうが良いと思います。

看護師の皆さんは、管理職としての様々な勉強するための講義がありますが、セラピストはやっと回復期リハビリテーション病棟協会でのセラピストマネジャーという認定の制度ができて広がってきていると思います。

私の場合は、たまたま行く機会があり学ぶことができましたが、現役の管理職でもそういうことを勉強しないまま管理職になっている方もいると思います。やはり、指導するスキルなど何かしらは学んだ方が良いですね。

◎子育てしながら仕事を続けられて、現在、士長としてご活躍ですが、女性管理職の働き方について、菊地さんなりに努力したこと、大変だったことをお教えください。

2人の子どもがいますが、上の子が生まれた時に一旦、仕事から離れ、小学生に入学するタイミングで復帰しています。その期間は子育てもしっかりしたいと思っていたので、自分の意思でそうしました。

子どもが小学生の頃は、子育てにかける時間のウエイトを置きました。子どもの成長とともに、仕事へのウエイトも重きが出てきました。自分なりに加減をつけたカタチですね

今の職場は、それを許していただいた職場でもあります。

これが、常に仕事のウエイトを多くする職場であれば、きつかったかなと思います。

◎子育てしながら仕事をするにあたり、気をつけていたことはありますか。

研修に行く回数は少ないにしても、勉強は続けていました。

子どもが小学6年生、中学3年生など(卒業年度)区切りの時は色々と大変ですが、その前後の学年であれば仕事にウエイトを置くことができると思い、行動しました。学会の発表や管理職としてのスキルを身に着ける研修など、負荷がかかることは、子どもたちに時間が取られそうではない時期に時間をかけるようにしていました。

去年は中学3年生と高校3年生でしたのでので、やるべき役割を粛々と実践していました。代わりに、その前の年は頑張って学会に参加していましたね。子育てはまだ続きますので、役割を実践しつつ、ステップアップについては調整していました。

学会発表の記念のお写真でしょうか。
常に学ぶ姿勢を忘れない菊地さんです(^^)/

◎士長に抜擢された時、どう思われましたか。

本音を言うと、士長をやりたいというタイプではありませんでしたが、周りを見て、なるしかないと思いました。

タイミングも良く、子育てが忙しい時ではなかったというのもあります。それなりに、自分のペースでできるかなという時期だったこともありますが、これが子育てでバタバタしている時期であれば、断っていたのかもしれません。

今になると、やってよかったとは感じますが、タイミングと人に恵まれているのだと思います。

理学療法士になりたての頃、勤務先のリハビリ医師に「いろいろな人に出会いなさい」と言われました。

私たちが若い頃は、遅くまで仕事するのが当たり前で、先生のところへ訪問される方とちょっとした症例発表などしていました。今でも、そこで出会った先生たちに支えられています。

◎仕事と家庭の両立(ワーク・ライフ・バランス)をするために、どのような工夫をされてきましたか。ママさんセラピストの皆さんへの応援メッセージをお願いいたします。

私の場合、3つあると思います。

1つ目は、仕事と家庭のそれぞれのウエイトをどちらに置くのか先を見越して「来年は仕事ができそう」とか、「来年は子どもに手がかかりそう」など考えながら計画立てるのが良いと思います。

2つ目は、全部、自分で背負いこまないのがいいですね。

後輩から、「自分が全部、家のことをしないといけないし、病院に来たら業務がこれだけあって大変だ」という悩みも聞いたことがあります。ある程度、子どもが成長してきたら、そこは子どもにしてもらったら良いと思います家庭でも仕事でも自分だけではなく、任せられることは任せていくことで、長く続けられるのだと思います。

家庭でも、何でもしてあげることが良いことかというと、そうではないですし、ある程度は自分でする時期があっても良いのかなと。

ゴミ捨て一つでもしていてくれたらありがたいと思いますし、それが、お手伝いではなく「これはあなたのお仕事ね」と、役割みたいな形でしてもらうことで、それが仕事になるのだと思います。

3つ目は、切り替えですね。仕事と家庭の切り替えをしっかりする方が、うまくいくかなと思います。わたしは車で通勤しているのですが、出勤途中と帰宅途中、車の中で考えることを切り替えるようにしています。

◎仕事もプライベートも含めて、これからの菊地さんの向かう先をお教えください。

今は、管理職業務のウエイトが高いですね。ただ、困っているスタッフがいると月に数回、臨床現場の仕事をすることもあります。やっぱり、臨床は楽しいです。

とはいえ、臨床だけをしたいかというとそうでもないですし、管理職をしながら、悩んでいる患者さんをみていくスタイルが良いかなとも思っています。

また、今後は在宅の仕事もしてみたいという気持ちがあるので、訪問リハには力をいれたいところです。他には心理学を学びたいと思っています。スタッフの想いを少しでも分かり合えるためにも学びたいと思っています。

◎最後に自分を元気にしたいとき、どんなことをされていますか。

どちらかというとアウトドアが好きで、登山やキャンプなどをしています。自然に触れることで英気を養い、元気にしています。

ご友人とのキャンプのご様子だそうです。真ん中が菊地さん。

最近は、子供がアウトドアに付き合ってくれないので、友達と行くようにしています。その時は、仕事と関係ない話が中心ですね。

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【インタビュー後記】

 菊地さんとの出会いは、回復期リハビリテーション病棟協会の管理職向け研修会でした。ご縁があって、5年以上のお付き合いになります。この度は、ママさん&管理職のお仕事でご多忙のところインタビューをお受けいただきました。

 子育てと仕事の両立は、その時の両立というように考えがちですが、菊地さんの場合は、長いスパンで仕事と子育てそれぞれにかける時間のウエイトの掛け方が長続きする両立のようですね。

 きっと、全国のママさんリーダーの皆さんの両立のヒントになったのではないかと思います。
 それにしても、学ぶ力を持ち続ける菊地さんに敬服です。

 菊地さん、ありがとうございました(^^)/

編集長 下田静香

『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方』
大手町のランダムウォーカー(著)
わかる(イラスト)
株式会社KADOKAWA

 リーダーや管理職になると、「お金」のことに触れる機会がぐんと増えます。リハ部門だけではなく、病院・施設全体の収支に関する書類に目を通すこと。

 決算書というと、多くの方は苦手意識を持たれるかと思います。しかし、そこにはただ数字が羅列しているのではなく、現状を知るとともに持続的な経営をするためのヒントが散りばめられているのです。

 本書では、貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)の基本はもちろんですが、「とにかく楽しく決算書を読めるようになる」ことを主眼に、身近にある様々な企業の決算書を読み解いていきます。

 「コメダとドトール、銀座ルノアールの決算書にはどんな違いがあるの?」
 「なぜ、株式会社ZOZOの前社長、前澤さんはお年玉を配れるの?」

 習うより慣れろとよく言いますが、唸りながら書類とにらめっこしても理解は進みません。好奇心をくすぐるような問いかけが詰まっているこの一冊を片手に、まずは生きた決算書を読むことから始めてみませんか?

「同一労働同一賃金」。

皆さんの病院、施設での対応は万全でしょうか。
フルタイムパート職員から、「正職員の仕事の差は何か」と質問されたとき、根拠のある説明はできますか。

正職員は賞与があるのに、フルタイムパート職員には賞与が支給されないという規定の場合、その理由を説明することが求められるのが同一労働同一賃金です。

本セミナーは、同一労働同一賃金への企業の対応状況に関する調査結果や、その取り組み事例を知ることができます。

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日時:第1部 2021年11月22日(月曜)10時00分~
             26日(金曜)17時00分
第2部 2021年11月26日(金曜)11時00分~12時30分

配信方法:オンライン開催(Zoomウェビナー)

主催:独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)

第1部 研究報告・事例報告
<研究報告>
同一労働同一賃金ルールに企業はどう対応しているのか
─「同一労働同一賃金の対応状況等に関する調査」結果より
渡邊 木綿子 労働政策研究・研修機構 主任調査員

判例から考える公正な待遇の確保に関する課題
原 昌登 成蹊大学 法学部 教授

<事例報告>
イオンリテールワーカーズユニオン 
 三橋 沙織 イオンリテールワーカーズユニオン 中央執行書記次長

エフコープ生協労働組合 
 伊藤 秀紀 エフコープ生協労働組合 中央執行委員長

全日本トラック協会 
 松崎 宏則公益社団法人 全日本トラック協会 常務理事

第2部 パネルディスカッション
コーディネーター 
 濱口 桂一郎 労働政策研究・研修機構 労働政策研究所長

パネリスト
 渡邊 木綿子 労働政策研究・研修機構 主任調査員
 原 昌登成蹊大学 法学部 教授
 三橋 沙織 イオンリテールワーカーズユニオン 中央執行書記次長
 伊藤 秀紀 エフコープ生協労働組合 中央執行委員長

参加費:無料(要予約定員1,000名申込期限2021年11月19日(金曜)15時まで
※定員に達し次第、お申込み受付を終了。

詳細およびお申し込みは、こちらです。
第117回 労働政策フォーラム

今年も残すところ、あと2か月となりました。
この時期になると、「一年を通して、どんなことに取り組めただろうか。」と振り返る機会が多いのですが、私はこの10月からプロボノ活動(「プロボノ」とは、ラテン語の“pro bono publico”(公共善のために)の略)に参加することにしました。

プロボノ活動とは、社会のために自分自身が持つスキルや知識を生かして行うボランティアのことを指します。これまでの職業生活では出会うことがないような社会人とチームを組み、数か月単位でプロジェクトに従事します。

本業でさえ大変なのに、ボランティアとの両立は難しい。そう思われる方もいらっしゃると思います。もちろん、本業に支障が出てしまっては本末転倒なのですが、実は、このような活動を行うことによって本業にも良い影響をもたらせてくれることがあります。

越境学習という言葉をご存知でしょうか。

経済産業省の言葉を借りると、「ビジネスパーソンが所属する組織の枠を越え(“越境”して)学ぶことであり、「知の探索」によるイノベーションや、自己の価値観や想いを再確認する内省の効果が期待されている」とあります。

つまり、日々の職場から離れたところに身を置いて、様々な活動や学びを得ることで成長の機会を促し、新たな価値観を醸成していくのです。

プロボノ活動は、この越境学習の代表的なものの一つだと言えます。

私は、実際に活動を始めてから、これまで出会わなかったような業界や職業の方と知り合うことができました。また、プロジェクトを進める中でお互いの価値観や気持ちをすり合わせするので、多様な価値観に触れることで自ずと視野も広がり、より高い視座で物事を考えられるようになったことは大きな糧となっています。

さらに、チームを一から作り上げることで、チーム作りの変遷を学ぶこともできますし、時にはリーダーシップの経験を積むこともできます。特に、職場ではまだリーダー的な役割を担っていない、リーダーになったばかりという場合は、大いに学ぶところがあるでしょう。

長らく同じ職場にいると、思考は凝り固まってしまうものです。よく、現状維持は衰退しているのと同じだと言われますが、例えば、プロボノ活動にとらわれず、外部の研修や勉強会への参加や新しいコミュニティに属するだけでも、自分自身を客観的に見つめ直し、働くことについて考えるきっかけになるのだと思います。

昨今、大人が生涯を通じて学び続けるリカレント教育の重要性が増しています。「働く」と「学ぶ」を繰り返すこのサイクルにおいて、越境学習はそれを効果的に推し進める一助になるかもしれません。

■執筆:原麻衣子
株式会社エイドドア人事アドバイザー
国家資格キャリアコンサルタント 、アンガーマネジメントファシリテーター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

北海道札幌市出身。北海道大学卒。大学卒業後、外資系製薬会社を経て、公的病院で人事労務等を担当。その後、病院、クリニック、介護施設を中心に人事制度や評価制度の導入・運用コンサルティングや研修講師として活動している。現在、産労総合研究所『病院羅針盤』にて連載執筆中。

産労総合研究所『病院羅針盤』

近森会グループリハビリテーション部門の科長の皆様のインタビュー、【後編】をお届けします。
全国から技術を学びたいというセラピストが集まる近森グループ。
セラピストの育成、リーダーの育成をどのようにしているのかを伺いました。

✅ 【前編】はこちら

✅ 近森会グループの概要はこちら

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◎近森会でのリハビリテーション部門での人材育成やリーダーのマネジメント等についてお話をお聞かせください。
 セラピストの技術面での育成、リーダーの育成について、現状のお取り組みがあればお願いします。

<前田科長>

3病院と訪問系での人事異動を行なっています。経験を積みながら成長を促す人材育成を行っており、座学や実技、OJTを中心に現場での経験を経ながら、早く一人前のジェネラリストに育つよう行っています。

PTであれば、5、6年で3病院をある程度経験しますし、OTであっても、ローテートしながら育成を進めています。STはそれほど人数がいないので、活発な取り組みまではいっていないのですが、基本的には本人の考えも踏まえた上で先に進んでいます。

<高芝科長>

一方で、一時期はローテートが上手くいっていない時期がありましたね。

セラピスト全体で考えた時、仕組みはあるのですが、それが実行できていなかったので、しっかりやっていこうという話は出ています。

ただ、私たちの世代は、「師匠の背中を見て、技を盗む」形で教育されていましたが、それも難しい時代になってきています。

各病院のローテートや目標、課題を明確に作っていく必要があるということで、3病院で統一した目標設定や人事考課、専門職の評価など作り教育を進めている状況です。

育成の課題として、目標とする人がおらず、外に目が向いているということもあり、私たちが望んでいるものではないことを得てきて、それに対して努力したことを認めて欲しいという思いが強いですね。努力していることを認めることは教える側と、教わる側のお互いにとって大切なのですが、重要度や必要性など組織としての私たちが求めていることと、若い世代が求めているものとのギャップが組織の成長の妨げになっている場合があります。

<塩田科長>

若い世代によっては、保守的で能動的な動きがあまりなく、現状に満足しているスタッフがいるように感じます。将来的なビジョンとかを訊いてみても、漠然としていて、こうありたいという姿がなかなか見えにくいので、年2回ある面談などで個々の思考や適性を見極め助言しながら共同作業で目標設定することが必要かもしれません。そしてどのようなスキル・知識を身に着けていくことが必要なのかそのためにはどのような職務経験を積む必要があるのかどのような機会を得て学習していくことが望ましいのかといった、具体的な手法まで落とし込むことも重要かもしれません。

◎先ほど話題に出た世代間ギャップの話でいうと、困っている事例があれば、教えてください。その対応についてもいかがでしょうか。

<高芝科長>

主任クラスは私たちと年齢差が少なくギャップはあまり感じないのですが、もう少し下の年代のスタッフでは、ギャップを感じることがあります。そのようなことを主任から相談を受けたときには、まずは話を聞いてあげるようにしています。また、スタッフとして求めていることについて、ある程度認められる部分とそうでない部分を明確にしてあげるようにしています。

意外と、若い世代から出てくる意見として「話を聞いてくれない」ということがあげられます。一方で、主任も「話を聞いてくれない」と話しているのです。

噛み合っていないのですが、要するに若い世代は主任と話をするときには怒られることばかりで、逆に主任は若い世代と話をするときは怒るときだけ。

それは単に注意としてしか若い世代は捉えていないので、話を聞いてくれないとなるのです。

実際、役職者はスタッフのために教育的な指導をおこなっているつもりであり、そうやって教わってきたので行動に表れているだけなのですが。

そのため、できるだけ近くに距離を取るようにしようと話をしています。そうして、何でも良いから話をしようと。

事実、主任が下のフロアへ行って話しかけると仕事ができないと話しているスタッフもいます。敢えて、距離をおこうとしていたスタッフから「話を聞いてくれない」という声が聞こえてきたこともあり、ちゃんと目が届く、手が届く、耳が届くところにいてということは大事ですよね。

高芝科長の現場でのご様子。 スタッフへの一生懸命さが伝わってきますね。

◎世代間の考え方の違いによって、実際にあった困ったケースなどはありますか?

<高芝科長>

今の時代は、業務時間の内外をきっちり分ける傾向にあります。17時以降でなければできない研修もありますが、『昔は』『普通は』という話は通じないですね。

こちらから押し付けて促す言い方よりも、まずは傾聴する。咀嚼して、どう返したら良いかと考えながら育成するようにしています。

苦労話を聞くよりも、効率的に物事を進めることが求められる時代です。私たちも、効率的な行動を心がけるよう周りからのプレッシャーを日々感じています。

<前田科長>

急性期ということもあり、目が届きにくいのが現状です。合同に介して何かをすることも難しく、チームで集まってという形になるので、色々な現場の問題を受けています。それが主任レベルで解決できない場合は面談をしていますが、そこに世代間ギャップを感じますね。

以前は、3年目以下の若いスタッフが結構多かったんですが、最近は、5~10年目と中堅スタッフも増えて安心していろいろな業務を任せられるようになってきました。スタッフの年齢層が変わってきた面でいえば、家庭を持つスタッフも多くなり、ライフスタイル、価値観が異なる中で、勤務調整の相談ごとも割とありますね。

◎実際、何ができるリーダーを育てていきたいとお考えでしょうか。

<前田科長>

先日、3病院のリハビリテーション部で話し合い、どのようなスタッフが欲しいのが明文化しました。各職責に応じた職務内容などを書き表し、言われたことをやるだけではなく、部門が出している目標に対してどう考え、どうしたらできるのか判断をして事業を遂行できるのか。

前田科長の現場でのご様子。 きっとお忙しいながらも、スタッフや他職種とのコミュニケーションを大切にされています。

メンバーの指導も含めて問題点も掘り起こして自ら業務改善を行い、報告連絡相談をしながら進めていく自立的な指導ができる人材が求めるスタッフ像だとしました。

近森会グループのリハビリテーション部門の職務記述書(一部抜粋)です。新人から主任、科長まで、 それぞれの職責概要、職務内容、職務遂行基準が明示されています。

◎リーダーとして目指すべき方針などあれば教えてください。

<高芝科長>

3病院で統一したキャリアパスを作成しているのですが、その中に含まれているものとしては「コミュニケーション」「判断能力」が中心となっています。リーダーとして求めていることとしては、判断能力や遂行能力なので、その辺りを磨いて欲しいですね。そのほか、スタッフ間や外との衝突があった時に対応できるかどうかが重要だと思っています。主張を通すだけでは物事は進みませんので、解決していく能力が求められているかと思います。

◎チームワークの視点で、看護部他職種との関係性を良好にするために必要なことはどんなことが必要でしょうか。

<高芝科長>

回復期に関していうと、特に脳卒中では多職種とともに一緒にチームでリハビリテーションを進めています。

訓練内容について、技術職として療法士の考え方が他部署とぶつかることもありますが、そういう部分で緩衝材となりまとめ役としてマネジメントするリーダーが必要だと思うことはあります。

<塩田科長>

看護師に「患者さんがこれくらい良くなったので病棟で生活動作訓練をして欲しい」とセラピストが依頼しても日々の業務の多忙さや専門職のこだわりから意見の相違が出ることがあります。

その辺りの交渉を主任がすることがありますが、一筋縄でいかず専門職間の壁を感じることもあります。

お互いの視点を大切にし、意見をすり合わせながら関係性を築いています

<前田科長>

病棟によって患者層も違いますし、リハビリテーション部主任同士の異動を考えた時にも、準備不十分で業務に支障をきたすようなことがないよう、医師や看護師他との関係性を築き、諸々の調整をしていきます。

◎これからのリハビリテーション部の人材育成における課題をお聞かせください。

<高芝科長>

それぞれの考え方があり、「育っている」、「育っていない」という判断でも同年代ですごく差が出てしまっています。同世代でも働き方や考え方も様々で、同じ経験年数であっても、技量や対応力など大きく差が生じてしまう、それにどう対応していくかも、とても難しいと感じています。

また、自己権利と義務のすり合わせが難しいですね。これから、2022年度から理学療法士の新生涯学習が始まりますが、その中に実地研修があります。現場のOJTを評価していくことを進めないと修了しないので、当院のリハビリテーション部としてもそれを含めて進めていこうという話をしているところです。

<塩田科長>

1日の業務の中で、OJTの時間などを確保することが難しいですね。その時間をどう作っていくのかについては、考えていかないといけないですね。

教える方も教えられる方も、普段の業務に取り入れていかないといけないですし、若い世代になるとそれを押し付けられていると捉えられることもあるので、お互いに納得できるような形にしたいですよね。

塩田科長の現場でのご様子。 丁寧にスタッフと話をすることが伝わってきますね。

◎近森会の職員として、これだけは身につけておいたほうが良いことがあればお聞かせください。

<前田科長>

近森病院にも色々なステージがあります。その中でも、経験値を上げることが将来的には助けになると思っています。

多角的な見地で、セラピストとしての力量を高めることが基本的には大事ですよね。

いろんなスタッフがいるので、それぞれの良いところをちゃんと真似する。そして、次につないでいくことですね。考え方や思考を基本として、仕事のしきたりや自分のルールなどを確固たるものとしてブレずに続けられるようにして欲しいですね。ただ経験するだけではなく、そこで何をやってきたのかと言えるよう目標を持って積み重ねていくことが大事なことだと思っています。

<高芝科長>

リーダーや役職者には、客観視することが大事ですね。どうしても、経験して慣れていくと自分の考えがメインになってしまうので、そういう力を磨くためには第三者の目であったり、外から見た自分たちの姿がわかるようになってほしいと思っています。

かつて、近森病院は出向先が何箇所かあり、現在の管理職は必ず外に出て他の施設から病院を見るチャンスがありました。今は出向先もほとんどなくなってしまったので、そういう機会が少ないですね。一般の病院であればなおさらだと思います。

どういう形でも良いので、外から見る機会を作ることが重要かなと思います。

<塩田科長>

日々の業務の中で、『褒める』『労う』『承認する』ことを常に念頭におき、スタッフに伝えるようにしています。そういった行為は自分のことをしっかり見てもらっている評価されているという意識が芽生え自己重要感も増しますし、モチベーションにも繋がり、次に良いことをしようとする行為に繋がると思いますので、その3つを大事にしています。欠点よりもこのスタッフの良いところはどこだろうという視点でみることころも必要かと思います。

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 前田科長、高芝科長、塩田科長、お忙しい中にインタビューのお時間をいただき、誠にありがとうございました!
それぞれの病院の機能から、リハビリテーションの役割を3科長で話し合い、3科長で現場で実践されているご様子が手に取るように伝わりました。科長というお役職であっても現場をご覧になられているからこそのお言葉が満載でした。

一方で、リーダー育成にはローテーションや役割提示など、実直にお取り組みになることが近森会グループのそれぞれの病院のリハビリテーション部門を支えていらっしゃるんだろうと思いました。

本インタビューを実現するにあたり、管理部門の小松美紀さん、岡崎千沙さんには大変お世話になりました。
この場で心よりお礼申し上げます。

編集長 下田静香

 

『マンガでやさしくわかるアサーション 』
平木典子 (著)
星井博文(シナリオ制作)
サノマリナ(作画)
日本能率協会マネジメントセンター

 コミュニケーションで悩まれているセラピストリーダーはたくさんいらっしゃるかと思います。

 ✅ わかってもらいたいことが伝わらない・・・
 ✅ 丁寧に伝えたはずなのに全然わかってくれていない・・・
 ✅ 相手の言い分もわかるけれど、そうじゃないんだよな・・・

 そのようなときに活用したい手段の1つが、『アサーション』だと思います。

 アサーションは、著者である平木典子氏が伝えてこられたものですが、当時は日本語に相当することばがなかったそうです。ですので、「アサーション」、「アサーティブコミュニケーション」というようにそのまま使われています。

 リーダーになると、メンバーにわかってもらって行動変容してほしいことが多々あるはず。
 どうわかってもらうかは、自分の思いだけでは伝わりません。そのためには、アサーションの考え方を取り込むことで客観的に伝えることができると考えます。

 ただ、すぐに取り入れたいな~と思う方に、おすすめなのが「マンガでわかりやすく」です。

 本書は、マンガ部分はすべての単元で導入部で、その解説が分かりやすく書かれています。
 コンパクトにアサーションを理解したいというリーダーにお勧めです(^^)